2006年07月10日

義手義足と戦争

Ott, Katherine, Serlin, David and Mihm, Stephen. Artificial Parts, Practical Lives: Modern Histories of Prosthetics. New York University Press. 2002.

今注目される支援機器(assistive technology)は、世界大戦が大量の障害者を生んだことによって発達したことが、ここには書かれている。

義手義足がこんなにも興味深いものだとは。

人は破壊し創造するのだと、思わず哲学的なことを考えてしまうほど。
義手義足は単にあればよいのではなく「美しさ」が大事だというところからして、何かある。こんな言い方ではだめなんだろうけど。

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2006年06月30日

世界母乳習慣 The World Breastfeeding Week

8月1日−7日は世界母乳習慣
1981年から続いているWHOのイベント。

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2006年06月28日

子宮の移植に成功

スウェーデンの科学者がの子宮の移植に成功した。

source: BioNews
So What?

と言うと、必ず誰かを傷付ける気はするけれど、やっぱりSo What?と、技術の目的を冷めた目で見ておくことも必要だと思う。
技術がむやみに期待を煽ることも、誰かを傷付けているには違いないのだから。
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2006年05月28日

科学はもはやかつてのそれではない

以下は、タイム誌によって「アメリカで最も影響力のある人物25人」に選ばれた医学雑誌の元編集長による、製薬会社の真実を描いた力作『ビッグファーマ−』(マーシャ・エンジェル:栗原千恵子、斉藤武郎訳、篠原出版社、2005)によせられた書評からの抜粋です。中からの批判の力強さがここにも。


  科学妄信とトップ・ジャーナル信仰は歪んだ宗教か?


    京都大学医学部付属病院探索医療センター検証部教授
    京都大学医学部附属病院外来化学療法部部長
    先端医療振興財団臨床研究情報センター研究事業統括
                       福島 雅典

  医学は依然として確率の科学である。ほぼ過去半世紀の間、
 人類は科学的-統計学的な方法論を用いて、医学の確実性を
 高めるための努力を続けてきた。そしてただ科学的に誠実に
 研究を行うことだけが、医学の学問としての地位を高めてき
 た。しかしながら、本書に描かれている米国の医学研究の実
 態は、公正な学問であるべき医学への社会からの信頼を失わ
 せるに十分であり、戦後米国医学が世界をリードし続けてい
 ることを考えると、医学がその存立基盤が根底から脅かされ
 つつあることを憂慮せざるをえない。
  病気についても、人間の成り立ちについても、我々の知る
 ことはまだ僅かである。古来、人類は病いを通じて自然を畏
 怖し、癒えるを以って自然の知恵に感謝したのではなかった
 か。しかし、本書に描かれている医師や製薬産業の姿は、傲
 慢にも社会を欺き、生命を冒涜しており醜悪そのものである。
 医学を司る者が神を演じようとすれば、医学的災害が生じる
 のは当然である。
  わが国において薬害は後をたたず繰り返され、悲しむべき
 ことにいずれも科学的不正という人災により被害が拡大した
 ものである。科学者の不誠実な行為が果てしない退廃と荒涼
 を社会にもたらすことを我々は十分に経験してきた。歴史か
 ら学ぶことができない者に、未来はない。言うまでもなく、
 科学的根拠に基づく医療が成り立つには、まず、公正な医学
 研究が行われ、その成果が公正に社会に還元されなければな
 らない。本書は、医学研究が人間の都合で歪められ、正しい
 結果が得られていないという現実を暴き出す。医学研究にお
 ける科学的非行が頻発し、医療への信頼が失われる。あるい
 は、科学的に質の保証されない情報がマスメディアを通じて、
 日夜、きわめて巧妙に人々の目に耳にすり込まれる。医薬品
 の開発と販売はしっかりと市場メカニズムに組み込まれ、皮
 肉なことにとうとう、新薬のコストは家計で賄える限界を越
 えてしまった。あまっさえ、本来は人間が創り出すことなど
 あってはならない病気という需要が人為的に創出されさえも
 するのだ。そしてついには医療不信から、安心と納得を求め
 て医療漂流民が続出する。これは他国の話ではない。わが国
 の現状でもあるなのである。
  科学はもはやかつてのそれではない。科学はビジネスと結
 びつき、その水面下では熾烈な特許戦争が繰り広げられてい
 る。今や販売戦争を勝ち抜くため研究結果を権威づける手段
 として世界中から競って論文が投稿されるトップ・ジャーナ
 ルは、ビジネスの僕と化しつつあるのではないか? モンス
 ターのごとく肥大化した科学を奉じる共同体は、すでに善意
 によって制御しうる域を超えている。哲学のない科学は狂気
 (凶器)である。科学を妄信しトップ・ジャーナルを崇める
 状況は、何か、歪んだ宗教とでもいうべき様相を呈している。

  こうした医学研究を取り巻く狂気の渦から逃れ、真実に照
 らされる正しい未来への道を拓く方法はあるのだろうか?答
 えは単純である。我々の目指すゴールが何であり、何を信じ
 るのか。すなわち、真実を知り、妄信の生成されるメカニズ
 ムを知ることによって、洗脳を解くことである。本書は著者
 のそのような使命感によって執筆されたものである。

(以下略)
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2006年05月26日

カードゲームDemocs

Democsとは科学技術のと社会の未来について考えるカードゲーム。
色んな状況を想定してみんなで話してみようということらしい。
重要なのは、結論を出すことでは多分なくて、
みんなで話してみること、ということなのだろう。
面白そう。
詳細
posted by watanabe_maiko at 21:05| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Science Shop Summer School

Science Shop Summer School
From: 8月22日〜25日
At: オランダユトレヒト大学
By: Living Knowledge
Cost: 300ユーロ
詳細

posted by watanabe_maiko at 20:19| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[米]ドナーの精子で遺伝性疾患を受け継ぐ

Unknown US sperm donor passes genetic disorder to five children

アメリカで、ドナーの精子で生まれたこどもが、重篤な遺伝性疾患である重度の先天性好中球減少症(severe congenital neutropenia:SCN)を受け継いでいることがわかった。SCNは白血球を作れない病気。同じドナーの精子で4組のカップルに5人の子どもが生まれている。
アメリカでは国によって不妊治療が管理されているわけではないが、American Society of Reproductive Medicine(ASRM)が、ドナーは三代にわたる家族の病歴を提出すべきとの指針をしめしている。精子のドナーは脳ほう性繊維症や鎌状赤血球貧血等の一般的遺伝子疾患の検診は受けているが、珍しい疾患に関しては受けていない。SCNは500万人に一人の割合でかかる珍しい疾患に属する。
今回、ドナーによってSCNを受け継いだ子どもの治療にあたっているDr. Boxerは、不妊治療によって遺伝性の疾患を受け継ぐリスクのあることを認識しておくべきだと述べている。

http://www.bionews.org.uk/new.lasso?storyid=3039
posted by watanabe_maiko at 09:59| Comment(1) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月24日

シンポジウムの報告

文科省NISTEPとブリティッシュ・カウンシル共催のサイエンス・コミュニケーションに関するシンポジウム、『科学を語り合う』に行って来ました。会場は日大カザルスホール。扇でも持って観劇したい感じ。

シンポジウムには海外からEC研究総局広報担当のパトリック・ヴィッテ・フィリップ氏、(英)オープン・ユニバーシティのリチャード・ホリマン講師、(英)ジュニア・ジュニアサイエンスカフェ副代表アン・グランド氏の三人が招聘されていました。

フィリプ氏によれば、ECにおけるサイエンスコミュニケーション推進の背景の一つには、科学技術によりEC経済を活性化させたいという期待があるようです。イ
ギリスのサイエンス・ショップを紹介されたホリマン氏によれば、イギリスでのサイエンス・コミュニケーションは科学への失われた信頼を取り戻す必要から推進されているらしく、サイエンス・ショップは科学を市民にとって身近な存在にすることを目指しているのだそうです。たとえば、ヤギを飼っている農家がヤギのアイスクリームを作りたいのだけどどうすればよいかわからないので教えてくれ、というような相談に乗っているということが紹介されていました。
それから、最後のグランド氏は、21世紀に成人を迎える高校生が、日ごろ新聞等で目にする論争的な科学技術に関する議題について語り合う場を形成する取り組みについて紹介されていました。これから様々な職に就き、社会で多様なアクターとなる可能性を秘めた高校生が、科学について語りあう文化を持つことには意義があるというようなことをおっしゃっていて、確かにそうだなと思いました。

面白かったのは、三人が必ずしも同じ考えを共有しているわけではなさそうだ、という点で、例えば、ホリマン氏はサイエンスへの信頼のためには、(ECは経済効果を期待しているけれど)経済効果を重視しすぎることは危険だと述べ、
グランド氏は、(大学に属しているサイエンス・ショップとは違って)ジュニアサイエンスカフェが大学等の機関に属さず独立していることに意義があると述べていました。サイエンス・コミュニケーションと一口に言っても多様なのだ、ということを示しているように思います。
この多様性は、裏を返せば、サイエンス・コミュニケーションの発達具合を示しているのかもしれません。
次のセッションで講演された小林伝司氏が述べたように、サイエンス・コミュニケーションの手法は、場と目的に適していることが最も重要なのであり、様々な場と目的のためにサイエンス・コミュニケーションが必要とされるという状態は、それだけ欧州ではサイエンス・コミュニケーションが文化として根付き始めているということなのではと、勝手に分析してみました。

(サイエンス・コミュニケーションは長くて言いにくいというのが難点。)

他に、くらしとバイオプラザ21の佐々氏と、国立科学博物館の田辺氏の講演(時間の都合で途中までしかいられませんでした)もあり、日本での実践の紹介として興味深かったです。

なお、会場で二つほど情報を得ました。
(1)東京大学生産技術研究所 一般公開 6月1日(13:00-17:00),2日(10:00-17:00),3日(10:00-15:00)
公開期間中、講演も開催されます。
(この情報は、生研の産官学連携研究員のAHさんから教えて頂きました。感謝。)

(2)第17回英国科学実験講座クリスマス・レクチャー7月28日、29日(11:00-14:30休憩有)
講師:ジョン・クレブス卿(オックスフォード大学ジーザスカレッジ)
テーマ:食物の秘密
主催:読売新聞、ブリティッシュ・カウンシル

posted by watanabe_maiko at 00:45| Comment(1) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月23日

[BioNews]Old Story of PGD

着床前診断を容認するコメントがBioNewsによせられている。

"Designer Babies or Designer News?"

色々言ってるけど、すでに多くの着床前診断がやられているし、親は医師と共に責任ある選択をすると信じるに足るほどの苦労をしている、と言っているのだが、どうなのだろう。問題を歪曲している気がする。

この間、市民科学研究室で、産婦人科医の宗田聡先生を囲んで勉強会をしたとき、着床前診断には、そういう「親の責任感を信じる信じない」ということ以前に、「技術的問題」が多分にあるというお話があった。技術的不確定性にまで、親は責任を持てるのか?あるいは責任を持ってそれでも技術を使いたいという親には、「親としての責任感」はどれくらいあるのか?

でも、使いたい、のね、ということは、わかる。


posted by watanabe_maiko at 08:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ユニバーサルデザインについての勉強会

『市民科学研究室・市民科学講座のためのプレ勉強会:ユニバーサルデザインについて』
日時:6月5日(月)19時〜
場所:市民科学研究室
住所:113-0033 文京区本郷6-18-1


趣意
来る6月24日、市民科学研究室(www.csij.org)では、毎月一度開催している市民科学講座に河野哲也先生をお迎えし、「障害をもった子・人の
ための支援機器とユニヴァーサル・デザイン」と題してお話を伺います。
http://www.csij.org/index.php?%BB%D4%CC%B1%B2%CA%B3%D8%B9%D6%BA%C2%2F2006%C7%AF#koza011
支援機器は、科学技術と生活者との関係を考える上で重要な分野です。そこで、河野先生のお話を聞く前に、何人かで集まって、ユニバーサルデザインやアシスティブテクノロジーの概要と論点を勉強しておくのはどうだろうと考えております。


提案として、以下の三つのことを中心にしたいと思っています。
1)支援機器とは?
2)ニバーサルデザインの哲学

もちろん、皆様からのご提案を歓迎いたします。


参考図書は、河野先生に推薦して頂きました本も含めて、以下のものを扱おう予定で
す。
集まったメンバーで分担して読めたら最高です。
他にも推薦図書がありましたら、どうぞ教えてください。

河野哲也『「こころ」はからだの外にあるーエコロジカルな「私」の哲学』NHKブッ
クス。
   河野先生を知るために。
D.A.ノーマン 『誰のためのデザイン』 新曜社 。
 河野先生とユニバーサルデザインをつなぐ「認知科学とデザイン」に関する書。
梶本久夫 『ユニバーサルデザインの考え方』 丸善
   ユニバーサルデザイン入門。
川内美彦 『ユニバーサル・デザイン』 学芸出版社
   ユニバーサルデザイン批判。
木原英逸「社会批判としてのユニバーサル・デザイン」『科学技術社会論研究』 3
号、2004年、38-50ページ。
   ユニバーサルデザインの社会的な意義について。

興味のある方は、渡部麻衣子(watanabe_maiko@hotmail.com)までお伝え下さい。
posted by watanabe_maiko at 08:07| Comment(0) | TrackBack(2) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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